2009年11月25日水曜日

桜が見頃になると隠してしまうお寺があるそうな(シルバーレイン)

「とあるお寺では、大変綺麗な桜が咲くそうです」
「ふむ」
「でも季節になると仕切りで覆って、外から見えなくするんですよ」
「うん」
「拝見するには料金が必要らしくて。正直あきれてしまいました」
「それで?」
「最近はちょっと違った考えが浮かぶんですよ。むしろ覆ってしまった方が綺麗なんじゃないかなぁーって」
「・・・」
「覆いに使う仕切りも年月を経て風格が出て。更にいえば、わざと隠す事で市中の山居を思わせる設計なのかも」
「分かりにくいな」
「そうですか? 文字通り、秘するが花なのかもしれないって話です」
「いや、そこじゃなくてだな」



「わずか30分の間に、俺の部屋をここまで散らかした理由は結局なんだ?」



「はぁ。兄上ってほんっとーに無粋な方ですね」
「フローリングに正座させられてる奴が言うことか」
「くずして良いですか? 痺れた上に寒いんで足の感覚がないんですよ」
「駄目だ」
「では。秘めるが花と掛けまして、現状を起こした理由と説きます」
「その心は?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・おい」
「もう、良いですかね?」
「思い浮かばんのに、適当なことを言うな」
「だが、ぼくは謝りません」
「次はコンクリの上で正座させるぞ」
「すみませんでした。ナオエとゲームで盛り上がってました」
「折れるの早いな」

2009年11月6日金曜日

恋人同士の喧嘩の経緯を聞くと、何かを呪いたくなる。

「仕方ないな。俺がなぜここまで世界に絶望しているのかを教えてやる」
「いえ……ぼく何も言ってないです」
「アイツの機嫌を損ねてしまってな」
「あのー、ジョジョの新刊読むから出ていってくれませんか?」
「これ程までに無味乾燥な日々があるだろうか」
「兄上って、ほんと人の話を聞きませんねぇ」


とりあえず、兄上にぶぶ漬けを出しました。
兄上はお代りを要求してきました。


「……で、喧嘩の原因は何ですか?」
「俺がリビングデッドを退治したのは知ってるな」
「はい」
「勝手に片を付けたのが不満だそうだ。危ない事を一人でするな、と」
(どんなラブラブ会話?)
「一人で背負い込むな、とか。連れて行け、とか」
「はぁ。義姉上も心配されたんですねぇ」
「それで、最後に……お前とは一週間口をきかん、だそうだ」
「可愛い拗ね方じゃないですか。律義に期限まで切って」
「道鉦、もう少し物事を深く見ろ」
「はぁ」
「一週間! 一週間もこの状態が続くんだぞ。これは精神に異常をきたしても仕方のない状況だ」
「は?」
「ゴーストタウンでどれだけの化物を排除しても気が晴れない。教えてくれ、道鉦。俺はあと何体のゴーストを排除すれば良い?」
「知るかよ」
「人生は不毛だ。枯れ果ててしまった。多くの事を知りこそしたが、結局すべては遅かった」
「あにうえ〜。ぼくからもお話があります」
「……なんだ?」
「お帰り下さい」
「しかしなぁ……」
「帰れ」




2009年11月4日水曜日

ゲームでも転職時期の見極めは難しい

「やぁっとバストスが戦士からジョブチェンジ出来ますよ」
「それは誰だ?」
「個人的には戦士の大変高い攻撃力も魅力的だったんですが、やっぱり脳内主人公は君主ですよね」
「だから、誰?」
「やだなぁ。今やってるゲームの話に決まってるじゃないですか」
「知らん」
「またまた。さっきからチラチラぼくの方を見てるくせに。興味は隠せてませんよ」
「いや、お前が邪魔で本が片づけられないだけなんだが」
「はいはい、ツンデレツンデレ」
「まぁ、何でも良い……ゲームキャラの職を変えるんだな?」
「そのとーり!」
「ジョブチェンジじゃなくて、転職だろ」
「ジョブチェンジですよ」
「転職」
「ジョブチェンジ! ファイファイファイブ的に考えて」
「何だそれは」
「だーかーらー、ファイファイファイブですよ」
「知らんぞ、そんなタイトル」
「ほら、クリスタルがどーの。お頭好きだー、なゲーム」
「FFだろ。百歩譲ってもファイファン。分かりにくい呼び方をするな」
「ファイファイでしたよ。少なくともぼくの周囲では六作目が出るまでファイファイでした!」
「どこの田舎だ。と言うか、お前いくつだよ」
「兄上も同じとこ出身じゃないですか!!」



気軽に転職出来るシステムだと良いんですけどね。
でも、見極めが大切だとそれはそれで楽しい。

2009年11月3日火曜日

やってるゲームのキャラに知り合いの名前を使うのも、まぁ楽しい。



「ほらほら、見て下さいよ!!」
「何だ? 少し疲れてるんだが」
「体の頑健さと真面目な時の顔だけが取り柄の兄上が珍しいですね」
「仕事だ、仕事。久々に後味が悪かった」
「ふーん。で、このモンスターの説明を読み上げて下さい」
「お前、ほんと自由だな……何々」
「なんという蛮族!」
「何が面白いんだ?」
「はぁっ!? このモンスターは男だろうと浚うんですよ!!」
「雌がいるんだろ」
「いや、あの……もう良いです」
「変な奴」
(もともと、男しかいない種族とかファンタジーの説明をしても分かんないでしょうねぇ)

2009年11月2日月曜日

教授と青年のお話

「先生、いらっしゃいますか?」
慌てて老人は右手首の傷を隠した。
「どうぞ」
入ってきたのは学生だった。
「失礼します。お呼びとの事ですが」
「わざわざすまないね。あぁ、緊張しなくて良いよ。レポートの採点結果を伝えるだけだ」
老人は内心、苦笑してしまう。目の前にいる青年が緊張した姿など見た事がなかった。
「良い出来だよ。君の文章は実に読ませるねぇ」
「あー、その。えー、有り難うございます」
青年は頭をかく。照れているのだろうか。
「満足してもらっては困る。学生にしては良い、というだけの話だ」
「はい。精進します」
「宜しい。では、珈琲どうだね?」
「は? はぁ、戴きます」

しばらく雑談をした。
疲れた身には、愚痴る相手が必要だった。
「引き止めて済まなかったね」
「いえ。では、そろそろ……知り合いを待たせていますので」
「例の女性かな? 噂になっている様だよ。あの美人は誰なんだ、とね」
「……」
「君は時折、分かりやすい表情をするね」
初々しい反応。思わず笑い掛けた瞬間、目の前が真っ白になった。


「ーー先生を俺が支えています。大丈夫です、ソファーへ横になっていただきます」
「済まない。疲れが溜まっていたようだ」
「えぇ、寝不足のご様子でした」
「やれやれ。教え子に悟られる様では、私も老いたって事かねぇ」
「すぐに救急車を呼びます」
「止めてくれないか」
「では、俺が病院まで送ります」
「机の上に薬がある。それを飲めば大丈夫だよ」
嘘だった。瓶こそ変えてあるが、単なるビタミン剤。
額の汗を右手で拭う。ベトリとした感触が気持ち悪かった。
視界が戻る。
好ましくさえ思っていた青年はーー右手の傷を睨み付けていた。
妻に血を与えるために何度も何度も何度も切り続けた私の傷。
「その傷は……」
「妻の看護をしていて付いたんだろう。大した事はない」
捲し立てる。真相がバレてはいけない。老人は理由もなく確信していた。
突然、電子音が鳴り響く。
青年の携帯だ。
「君の恋人かな? 早く行ってあげなさい。女性を待たせるものではないよ」
行ってくれ。頼む、行け。行くんだ。
呼び出しは続いている。
「分かりました。必ず病院には行って下さいね」
「あぁ、そうしよう」
「失礼します」
「またな、玖世君」
玖世天は出ていった。安堵の息が漏れるのは止められない。


不自然かつ大量の切り傷。
慌てて隠そうとする不自然な態度。
病床の家族。
そして、あの呼び出し音は銀誓館のナンバーだけに設定している。
答えは出ているも同然だった。
「卒業生の玖世さんですね。緊急事態です」
「女性型リビングデッドだろ。場所だけ言え。すぐに片付ける」
「は、はい。住所は……」


その日、玖世天は一体の女性型リビングデッドを排除した。
運命予報によれば、リビングデッドに血を与えていた男性は帰宅した直後に殺害されるはずだったと言う。

2009年11月1日日曜日

使ってる文具の話


周囲の人から薦められたので、少し前に手帳を購入しました。
文具大好き人間としては選ぶだけでも結構楽しかったです。

で、購入したのが「トラベラーズノート」です。
タイ製の革カバーがメイン。
茶と黒の二色あるんですが、私は茶色を選びました。
中に好きな種類のノートを挟んでいくという、システム手帳っぽい品です。
ただ、リングじゃなくてゴムで止めていくのがこれの特徴!

もうね、こういうの大好き。
ドラクエなら冒険の書はこういう感じなのかねぇ、とか考え始めたら楽しいです。
(ドラクエ5では冒険の書と名付けたプレイ日記を付けてました。誰に見せるわけでもないのに……)
写真の一番上が革のカバーで、二つ目が別に購入した週間スケジュール。
三つ目は最初から付属してた無地ノート。これはもう使い終わりそうです。

実はこのノート、かなりカスタマイズされている方がいらっしゃいます。
公式ページでも特集されてますし、一見お勧め!


ボールペンはLAMY2000。
デザインが好きですし、4色ボールペンなのに細身なので気に入ってます。

ただ、いかんせん……書き始めが擦れる。
ボールペンの芯をゼブラとかに変えられるらしいので、いずれ変えます。
一度書き始めれば快適で綺麗な色が出るんですけどね。
こればっかりは趣味の領域に入りそうです。

2009年10月31日土曜日

お菓子を奪っていく盗賊



「トリックオアトリート!!」
「うん。今日はハロウィンだな、分かるぞ。だが人様の家へ勝手に入るのは良くない」
「なるほど。不純な行為の真っ最中かもしれないから、ですね!」
「常識の話だ、常識の」
「詰まらない話は良いんです。お菓子をさっさと出して下さい」
「ほら、アイツからだ」
「義姉上の手作りですか!? これはテンション上がります! で、テーブルの上にあるのは?」
「俺の食べる分だが」
「貰っておきますねー」
「おい!」
「細けぇことは良いんですよ!!」
「良くねぇよ」
「ぼくは他人のお菓子でもホイホイ食っちまう青少年なんですよ?」
「お前なぁ……好きにしろ」
「有り難うございます!」
「礼はいらん。ただ、大事に食べろ」
「分かってますよー!!」


「元気が良いな。……ん? あのバカ、本当に家中の菓子持っていきやがった」



キイル絵師! 素敵なSD有り難うございましたッ!!

2009年10月30日金曜日

知らない事を覚えていないと詰られる理不尽(シルバーレイン)

「兄上、今日お忘れのことが無いですか?」
「ないぞ、別に」
「嘆かわしい。こうやって人は老いていくんですかねぇ」
「あぁ、そういえば」
「思い出していただけましたか!」
「先週貸した2000円はどうなった?」
「それは忘れて」
「別に急いで返さなくてもいいんだけどな」
「話を逸らさないでください。もっと別の、もっと大切な事ですよ!!」
「ん~、あぁ! お前が割った皿のことか!! 金で継ぐから、別に構わないそうだぞ」
「あ、良かった。高価な物ではなかったんですね」
「いや、結構良い物らしい」
「ち、ちなみにお幾らほどで」
「さんまん……」
「立派そうなお皿にしては、そこそこですね」
「3万ドル」
「……さささ、さっきから、何ですか!! お金の事ばっかり言って。恥を知ってください、恥を」
「お前に言われたくない。意図が読めん。さっさと用件を言え」
「実はですね、ぼくが兄上と再会してから今日でちょうど2年になるんですよ!!」
「あー、そうなのか? 何だ、ほら。めでたいな」
「ですよねー! ほら、可愛い弟に何か言うべき事とか渡すべきものとかあるんじゃないですか? 具体的に言うと現金や権利書。有価証券の類いとか。贈与税が掛からない様に110万円以内で」
「ないぞ、そんなの」
「本当に?」
「本当に」
「ほんとのほんと〜〜に?」
「本当に」
「実はあったりして?」
「ない」
「………………バカ」
「ん、何か言ったか?」
「別に、何も、全く、さっぱり、言って、まーせーんーよっ!」

2009年10月13日火曜日

現実逃避の為に出来ること(シルバーレイン)

1.趣味に逃げる
 あ〜、アクマに癒される。
 
 何となく効果音やUI、画面が昔のメガテンっぽくてぼくは好きですね。
 悪魔の召喚をプログラムに置き換える。この設定を思いついた人はすごい。
 SFっぽさも、どこか後ろ暗いホラーな雰囲気もどんと来いって感じ!
 主人公の仲間は本当にフラグを立てるのがお上手!
「分かって言ってるだろ!」って突っ込みたくなります。
 
 アクマってか、モーショボーに癒されますね。


2.自然に触れてみる
 と言うわけでやって来ました、近くの公園!
 ここは近道として通学中に使ってます。
 お、ブランコを見つけましたよ。不覚にも懐かしさを禁じ得ません。
 小学三年生の時の同級生なんか、勢いをつけすぎて頭から・・・あれ、これは思い出したら駄目っぽいですね。
 次行きましょ、次!

3.妄想に耽ってみる
「良いかい、ナオエ。この台本通り演技をするんだよ?」
「・・・(コクコク)」

『あぁ、ナオエ。お前はどうしてナオエなの?』
『・・・(手を広げて、ドタドタと近寄る)』
『ラブプラスかドリクラか。それが問題なの!』
『・・・(短い腕を精一杯伸ばし、XB○Xを指さす)』
『それが貴方の選択なのね。良いわ、私は貴方の為ならPS3を我慢できる!』
『・・・(首を振る)』
『そうなのね。貴方は私と一緒に居たいだけなのね!!』

 ーー抱き合う二人(中学生と真・シャーマンズゴーストフレイム)。

『二人のこの手が真っ赤に・・・・・・』

 コンコン、ガチャ(部屋のドアが開く)
「道鉦、この間はわるかっ・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」


「「・・・・・・」」


「あー、なんだ。運動会の時は悪かったな。うん、用件はそれだけだ。元気そうで良かった」
「いえ違うんですよ、兄上。決して普段からこういう事をしている訳ではなくてですね・・・・・・」
「本当・・・・・・何か、ごめんな。あー、アレを忘れてた。うん、じゃあ帰るな」
「いやいやいやいや。ちょっと目を逸らさないで。てか、引かないでー!!」

2009年10月7日水曜日

運動会前の色々(シルバーレイン)

『弁当は何が良んだ?』
「あ、作ってくださるんですか!でしたら、バーベキューが良いかと」
『そうだな。運動するんだし、濃いめの味付けにしておくか』
「聞く気ないですよね」
『お前も真面目に答える気がないだろ。まぁ、過剰な期待はやめておけ』
「楽しみにしていますよ。ばっちり頑張りますから!」
『怪我はしないようにな』
「はーい」
『そうそう。最近夜更かしが酷いそうだな?明日も学校だし、早めに休めよ』
「分かってますよ。ロンパイアを拾ったら寝ます」
『うん、さっさと寝ろ』
「分かってますって!」
『返事だけは良いんだよなぁ』

特段の落ちもないまま、電話を切りました。
このまま何事もなければ、運動会を楽しみに出来ていたのでしょうが・・・。

(Prrrr・・・Prrrr・・・)

「はーい、もしもしですよ」

『本当にこの番号で良いのか?』
『ーーはい、閣下。肯定であります』
『おい、それを処理しておけ。任せたぞ』
『ーーはい、閣下。しかし、これは・・・』
『Non aprire la bocca!(訳:黙れ!) 私は任せた、と言ったぞ』
『Sissignora.(訳:かしこまりました)』

何やら電話の向こうは揉めている様子。でも、この声って・・・まさか!
『道鉦、聞こえている?』
「聞こえてますよ。母上からお電話なんて珍しいですね?」
『寂しい事を言うじゃない。私としても、可愛い息子と離れているのは嫌なんだけれど?』
「冗談ですよ。お元気そうで何よりです」
『私も貴方が元気そうで安心したわ。最近どう?』
「無問題ですよー。 学校も楽しいですし」
『まったく、勝手に転校しちゃうんだから。あの時は驚いたわ』
「それを言われると、辛いんですが」
『冗談。さっきのお返しよ。お父さんから聞いたのだけど、運動会があるそうね?』
「そうそう、練習が長くて大変ですよ!」
『シチリアの男が弱音を吐くんじゃないの。私もお父さんも応援に行くから、頑張りなさい』
「本当ですか!!三人揃うのも久しぶりじゃないですか」
『あら、皮肉かしら?』
「いえ、そんな積もりは」
『私もオベントーを持って行くから・・・・・・ごめんなさい、ちょっと待ってて』
「はい?」


『ーーはい、閣下。申し訳ございません』
『私の下した命令に変更はないぞ。可及的速やかに処理をしろ。手段は問わん。良いか、大尉。手段は問わない』
『ーーはっ』
『ヒューマンエラーがここまで重なるとは。由々しき事態だな』


「あのー、母上?」
『あぁ、ごめんなさい。ちょっと困った事になっちゃってね』
「大変そうですね。ぼくもお手伝い出来れば良いんですが・・・」
『手伝い?ふふっ、子供は遊んで勉強していれば良いのよ。あと、貴方は稽古もちゃんとね?』
「は、はーい」
『良い子。じゃあ、慌ただしくなっちゃったけど・・・またね』
「母上もお体にはお気をつけて」
『えぇ、貴方も』


「母上も大変そうですねぇ。でも、母上のお弁当たのし・・・・・・あああああああああっ!!」
まずい、まずい、まずい。母上が来るって事は父上も来るということ。
そして、兄上もわざわざぼくの為にお弁当を作ってきてくれる。
つまり、ぼくの目の前で(超絶的に仲の悪い)父上と兄上が顔を合わせるということで。
そんな二人を前にぼくが出来る事と言ったら・・・・・・。






「・・・・・・あー、お腹痛い。痛い痛い痛い、これは入院が必要な程の痛さですね。もしくは、全ての事態を兄上の同居人さんに押しつけざるを得ない痛さですね。うん、そうだ。そう決めた」

2009年10月2日金曜日

お出迎え

「兄上、お帰りなさい」

「なんだ来てたのか」

「今日もお疲れ様でした。アイマスにする? ドリームクラブにする? それとも、ラ・ブ・プ・ラ・ス??」

「道鉦」

「どれにする?」

「帰れ」

2009年9月28日月曜日

二人の話

武曲七星儀の阻止で道鉦は重傷。
天は無傷でした。まずHP自体が違いすぎる事と、道鉦のバイトが使役である事も関係あるんでしょうかねー。
こういうゲームの楽しい所は、妄想が爆発させれることです。


性格的に考えて、道鉦は体力に関わらず押すタイプ。
天は・・・色々と策を弄してそうなタイプ。
どっちが良いかは状況によりけりでしょうけど。
精神的に強いのはたぶん道鉦。
根が明るいので、失敗しても追い詰められても平然としてそうです。

天は悪い方、悪い方に考えてそう。
でも、その悪い状況を何とかしようとするのは偉い、のかなぁ。
追い詰められたら、あっさり逃げそう。隙あらば逆転を狙うので、しつこい。
落ち着いてはいても、心中は乱れてそうだなぁ。
開き直れば強い・・・かも。

2009年9月27日日曜日

「武曲七星儀」終わりと後始末

「重傷になっちゃいました」

「普段から鍛えてないからだ、馬鹿者」

「あーぁ、自分が情けなーい!!」

「だが、まぁ頑張ったんじゃないか? 怪我をするほど真剣にやったって事だ」

「お、遂にデレ期到来ですか!?」

「前言撤回だ。明日から訓練な」

「ぼくにも学校があるんですよ」

「放課後があるだろうに」

「横暴過ぎですよ」

「まだ古戦場が残ってる。どうせ何かやるんだろうし、その時にまた怪我をさせたくない」

「・・・・・・」

「分かってくれ」

「分かりました(って言っておけば、丸く収まるでしょ。くくく)」

「そうか、では終わったら迎えに行くからな。逃げたら覚悟しておけ」

(はん、そちらの考えなんて知ったことではないですよ!)

(ふん、殊勝な顔をしているが腹の底は読めている!)

「「先手を取るのはこちらだ(ですよ)!!」」

「「・・・・・・あれ?」」

ローウェル:大学は知識の宝庫だ。 新入生が少しだけ持ち込み、卒業生が全然持ち出さないから。

2009年9月26日土曜日

部外者の「武曲七星儀」

ケースファイル1:玖世天への電話
「こぉーんばーんわぁー。あ、日本だとおはようございましたの時間かな?」

「・・・・・・問答無用で切られようと、文句が言えない程には深夜だな」

「そっかぁ。だったら時間は大丈夫だよね。聞いたよ、今度は茨城県だって?銀誓館も大変だねー」

「お前は全く大変そうじゃないな。うらやましい」

「あぁ、この感じ。まさにクゼとの会話だねぇ。」

「用がないなら、切るぞ」

「まぁまぁ。焦りなさんな若人よ。いい話がある」

「いい話?」

「明日は物いりでしょ? 弟に物資を届けさせるから」

「なんだか気持ち悪いな」

「ひどっ。ここまでしてあげるのに、その扱い?日本人は年長者を敬う民族だと思ってたのに」

「理由がないだろ、理由が。理由のない好意は気持ち悪いだけだ」

「は?だって友達じゃん。当然じゃん」

「・・・・・・はぁ」

「ここは溜息吐く所じゃないぞ—」

「ありがとう」

「うん、催促してから言われても全く嬉しくないね。まぁ、そういうわけで」

「次からは時間を考えて電話してくれ」

「あ、それ無理。どこに居るかわからないもん。今は南極だしね」

「は?」

「だから、南極」

「なんで??」

「仕事」

「何のだ、何の」

「それは、禁則事k」

(ブチッ、ツーツーツー)

結果:電話を一方的に切られた


ケースファイル2:玖世道鉦の場合
(とぅるるるるる。とぅるるるるる。とぅるるるるる)
「出らんがな」

結果:(´・ω・`)ショボーン
プラトン:親切にしなさい。 あなたが会う人はみんな、厳しい闘いをしているのだから


2009年9月25日金曜日

それぞれの「武曲七星儀」(シルバーレイン)

「兄上はいつも落ち着いてますよね。その心臓が羨ましいです」

「俺だって色々と考えなくもないさ」

「とてもそうは思えないですけど」

「例えば、前日の夜はよく眠れる」

「は? 普通逆じゃないですか??」

「違うな。俺だって怪我はしたくない。ただ、常に考える。『ここでやらなければどうする?』と」

「・・・・・・」

「これまでの事が全部無駄になる。そう考えると、うろたえてる暇がもったいなくなる」

「やらなかったら、どうなるんでしょう?」

「決まってるだろ。化け物どもが溢れて、安心して眠れなくなる。 常に緊張を保って、背後に気を配って・・・・・・そんな生活は嫌だからな」

「そうですね」

「逆算して考えろ。防ぐにはどうしたら良いのか。決まっている、戦うしかないだろ」

「理屈は分かりますが」

「なら、理屈に従うべきだ。他に頼る物もないのだし」

「なるほど。たまには兄上も役に立ちますね」

「たまに、は余計だ。愚弟」

「はいはい、分かりましたよ。お兄さま」

「気持ち悪いからやめろ。ほら、行くぞ」

「え、行くってどこへです」

「ゴーストタウンで訓練だ。少しでも時間が惜しい」

「あれ・・・・・・もしかしてヤブヘビ?」
——奇跡を期待しなさい。しかしそれだけに頼らないこと。

2009年9月23日水曜日

竜に純粋な速度で挑む「アイゼンフリューゲル」を読みました

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面白かった。だから続きを出してくださいハリーハリーハリー!
既に発売日から二ヶ月経過している。
だから、早く続きを!ハリーハリーハリーハリーハリー!!
(注:読後の素直な感想です)



作者は虚淵玄センセイ。
今回は旅行先で暗殺者になったり、手から電子パルスが出てたり、人間に見えるけど「うん。これ美味しいよ」な女の子も出てきません。スウィートウォーターの歌も出ません。
でも、音速は超えます。そんな話です。

主人公の過去こそ少し暗めなものの、すっきり読めます。
話はシンプル。
空を我が物顔で飛び回る竜たち。
それを飛行機でぶっちぎるのが目的です。
この本の竜たちは何だか可愛らしい(見た目という意味ではなく)。
竜は喧嘩の代わりに早さを競います。
とんでもなく早い種類同士の競争では、近くの竜が見物に集まってきます。
どう見ても野次竜です。
人間の乗った飛行機でも、早ければ彼らはライバルと認めて競い合ってくれます。
打算もなく、嫉妬もなく。勝っても負けても、読んでいるこちらは爽やかですね。

この巻では最速の竜へ挑む前に終わっています。
二回ほど物語の中で姿を見せていますが、格好良いですよー。
あぁ、早く主人公との対決が見たい。
たぶん次の巻で終わるんじゃないかな?


さぁ、次の巻をハリーハリーハリーハリー!!

2009年9月13日日曜日

「ウォッチメンを映画館で見とけば良かった」という後悔

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地元の映画館が無くなってから、すっかりあの映画館独特の雰囲気から遠ざかってます。
興味のある映画も、「DVDで出たら借りれば良いや」と思う。で、そのまま見ずじまいという事も多々あるように。
借りてきてものめり込めずに、別の事をしながら流すだけ。


これはいかん。もったいないよ!!


この精神で本日レンタルしたのが「ウォッチメン」です。
最初から肩の力入れ過ぎなのは自覚しておりますが、これがまた面白かった。

出てくるのはアメコミヒーロー達!
しかし、一人を除いて一般人です。よくあるアメコミ系コスチュームを着ただけの人。
空を飛んだり、サイコキネシス使ったり、ましてや不死身のボディを持ってません。一人を除いて
ストーリー中、ヒーローの活動は非合法になってます。

冷戦まっただ中のアメリカ。核戦争は目前と言われ、治安は良くない。
全編通して、かなり暗いです。
でも、そんな中だからこそ私の愛するヒーロー「ロールシャッハ」が輝きます。
人格的にはアレな人です。
己の信念と正義に殉ずる姿に周囲の人物はどん引きです。

出てくるヒーロー達は一般人なので、葛藤を抱えまくってます。
神様っぽい彼との関係に悩む女ヒーロー。
ヒーロー活動を禁止する法律に従って引退はしたけれど、未練たらたらの青臭い男。
でも、それがまた良いんだ。見た目こそ一般的な(?)ヒーローだからこそ、面白いんですよ。

出てくる人物達の中でも特異な存在感のを晒すのが「Dr.マンハッタン」。
上でも述べた、「唯一の例外」です。
彼は本当の超人。
あらゆる原子を操り、過去と未来を見て、不老不死。
だからこそ、人間性が希薄なっています。
他人の感情を理解は出来ても、共感は出来ない。
彼の言動には論理が通っています。ただ、人間としての情が通っていません。
あったとしても、優先順位は低い。そんな存在です。
彼が劇中、テレビでインタビューを受けるんですが・・・・・・そのシーンが私は悲しいですね。
誰か何とかしてやれよ、と思ってしまいます。
あれこそ残された人間部分の叫びだったのかもしれません。
ロールシャッハとは違う意味で、心を打つ存在でした。


真相が解明されるシーンで、己の正義だけに殉ずるロールシャッハ。
たとえ相手が誰であっても。結末が分かっていても。彼自身が震えていても。
自分を貫いた彼の姿は本当にヒーローそのものかもしれません。
ただ、それが引き起こすであろう結果については・・・・・・どうなんだろうなぁ。


取り留めもなくなってしまいましたが、面白い作品です。
ただ、長い。ガッツリ見るのにお薦め!
アメコミと馬鹿にしたら駄目です。
ちなみに、私は原作のコミックスを注文しました。
ロールシャッハのマスクは欲しいです。ちゃんと動く奴をな!!
次は、ダークナイトを見ようと思ってます。

2009年9月11日金曜日

ジョブズ礼賛本の一つを読んでみました

スティーブ・ジョブズ 神の交渉術―独裁者、裏切り者、傍若無人…と言われ、なぜ全米最強CEOになれたのかスティーブ・ジョブズ 神の交渉術―独裁者、裏切り者、傍若無人…と言われ、なぜ全米最強CEOになれたのか 経済界  2007-01 売り上げランキング : 97958 おすすめ平均  Amazonで詳しく見る by G-Tools 本日購入した本・・・のハードカバー版です。私が持ってるのは新書判。
タイトル通り、神の如き交渉術(?)を発揮するスティーブ・ジョブズを扱った本ですね。
ジョブズの個人史といった趣で、あまりプレゼンやら交渉力の詳細な分析はありません。
ただ、破天荒な人物なので一つ一つのエピソードが面白い。
本書でも触れられていましたが、松下幸之助氏や本田宗一郎氏と印象が重なるかもしれません。
マッキントッシュって何?ロマサガ3に出て来た海運会社??
ジョブズ本がやたらと出たけど、あれ何だったの??
こんな方がさらっと読んでみる本でしょうねー。

自分のビジョンを他人に押し付けて平然としている、その傲慢。
「何かやってくれそう」と思わせる存在感。
口を開けば流れ出る、力強く新鮮さに富んだ言葉。

無責任に眺めていれば面白い人です。ただ、振り回される人が気の毒になってきます。
でも、まぁ・・・破壊的イノベーションって、こうやって生まれてくるのかもしれませんね。どれだけ調整を重ねても、出てこない物ってあると思います。
こんなジョブズの下に優秀な人が集まってくるから不思議です。
この風土が継承されて行けば、Appleの商品発表はずっと注目され続けるでしょうね。



せっかくなのでジョブズの講演動画を一つ。iPhone発表時のものです。
あぁ、生で見たかった。せめてリアルタイムでも良い。

2009年9月9日水曜日

お猿さん付きの火狐さんから離れられない

 iMacを使っておきながらデュアルブートでWindowsばっかり使いよった奴です、こんばんは。
まぁ、今はすっかりマカーです。もはや離れられません。


タイトルにもある通り、火狐さんからも私は離れられなくなってしまいました。
そもそも、サファリを使ってたんですよ。
でも、「ついったー」やら「FriendFeed」を使い始めて最終的には「たんぶらー」に行きつきました。
「たんぶらー」を使うに当たって便利な物ないかなぁー、とググっていたら火狐さんと出会う。
気づいたら、このザマですよ!!
グリースモンキーさんはアドオンの一種って言うんですかね?
その程度の知識しかない私です。
サファリで出来る事は火狐さんでも出来ます。
反対は私の使っている範囲では余りないです。

Windowsではちょろめさんを使ってたので、Macで実用に耐えるのがリリースされたらどうなるか分かりません。
現状、立ち上がりがちょっと遅いですが火狐さん一択ですね。

2009年9月8日火曜日

私的。ドラクエ9の現状

 ラスボス前です。てか、倒せる気がしません。
ゆえに、宝の地図とかでレベル上げする!
しかし、まさゆきの地図には潜れなかった!!
魔獣の洞窟ではぐれメタルと戯れています。


はやぶさの剣はかなり便利ですね。メタル斬りも二回になる素敵性能。
まぁ、はぐりんは僧侶の槍スキルで狩っていますがー。
転職を繰り返して、バトルマスターやら戦士やらの固有スキルを上げてます。
ステータスの底上げ作業とか大好きです。
なによりも、強くなって感じが堪らない魅力っすね。


レベル上げだけでなく、Wi-Fiショップに並ぶ結婚衣装を買いそろえています。
高いけど、私は負けません。

2009年9月6日日曜日

あるようで、ある話

 その日は友達と本屋さんを巡ったんです。
知っている所は全部まわって、もう解散しようかという流れでした。すると、一人が妙なお店を見つけたんです。
置いてあるのは古いハードカバーの本ばかりで、中は雑然としていました。
変な臭いがするんですよ。確かに古本には独特の臭いがあります。それとも違った、腐敗臭とでも言う様な・・・。
せっかく入ったんだし、と商品を見て回っていたんです。
すると突然、背中がゾワゾワっと妙な感じがしました。ぼくだけじゃなくて、全員です。
慌てて出ましたね。もう、後ろを振り返る事なく。
そのまま解散しました。
部屋に帰ると一緒にいた人からメールが届いてました。視線を感じるらしいんです。それも複数。
別の人からも同じ様なメールが来ました。まぁ、取り立てて何かあった訳でもなし。
ぼくも深刻には心配せずに、食事を済ませてお風呂に入りました。
すると、感じるんですよ。妙な視線を。
もちろん、誰もいません。
気持ち悪いなぁ、と思いながらその日は寝ました。




「以上です」
「は?」
「ですから、以上です。翌日は普通にまた放課後遊びました」
「いや、この流れなら何かあるだろ。イベント的なことが」
「ないですよ。だって単に知らない本屋さんへ行っただけですし」
「でもなぁ」
「そんな事言うなら、兄上だって何かお話はないんですか?」
「俺は・・・そうだなぁ。盆過ぎに刺身を乗せて茶漬けにしたろ?」
「ありましたねぇ。珍しくこのお部屋で食事を振る舞ってくれたんですよねー」
「あれな、かなり古い刺身が残ってたやつなんだ」
「うわ。どのくらいのですか?」
「かなり危ない感じ」
「またまた。同居人さんがきっちり管理してるでしょ、そういうのは」
「いやぁ、盆は忙しかったみたいでな。俺だけだった」
「へぇー。もちろん同居人さんにも振る舞ったんですよね?」
「あんな危ないもの食べさせられるわけないだろうが!!」
「切れたいのはこっちですよ!こわっ!何が怖いって平然と弟に振る舞うその神経が怖いですよ!!」
「一人じゃ食べきれなかったんだ」
「そう言う問題じゃないですよ!」
「平気だったろ?」
「結果論ですよ!!」

2009年9月5日土曜日

旧宙見村集落について感じたこと。

いあいあ!くとぅるふ、ふくだん!ふんぐるい、むぐるうなふー、くとぅるふ、る、りえー、うが!なぐる、ふくだん!!
「道鉦よ、さっきの戦闘でついに頭を……」
「違いますよ。どうも、この村に来ると落ち着かなくて。残されてるメモなんかも不気味じゃないですか?」
「そうだな」
「だから、自分をしっかり保つためにもこの呪文を唱えるんですよ」
「うん、物騒だから止めとけ」
「えー?兄上も一緒に唱えましょうよ」
「絶対断る」
「兄上なら立派な信者になれますよ?」
「うん、まったくもって嬉しくないな」
「やれやれ。ツンデレですねぇ、兄上は」
「……探索が終わるまでは我慢だ、我慢」


 ゴーストタウン「旧宙見村集落」は一通り終わらせました。
 個人的に、閉鎖的な田舎に残った因習ってのは大好物です。
 なんとも魅力的じゃないですか。
 この村の様に、内容がぶっ飛んでればぶっ飛んでるほど良いです。
 しかも、それに一片の真実が含まれたりしてくれていると更に良し!

2009年9月2日水曜日

「ローマ人の物語」におけるハンニバルの描写で何か知らんけど感動してしまう

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そもそもハンニバルって誰よ?博士??
 違うよ、全然違うよ。このハンニバルはカルタゴって国の将軍だよ。
 象さんに乗ってアルプスを越えてローマにやって来た人だよ。
 てか、シャレにならないほど優秀な人なんだよ(博士もだけど)。
 どの位パネェかと言うと、泣いてる子供に「ハンニバルが来るよ」と言い聞かせるくらい当時のローマ人にトラウマを植え付けた人だよ。
 同じような扱いをされてる人に大眼とか曹操がいるね。
 
 で、何した人? 
  1. アルプスを越えました。
  2. トレビアの戦いで包囲殲滅しました。 
  3. トラシメヌス湖畔の戦いで包囲殲滅しました。
  4. カンネーの戦いで完膚なきまでに包囲殲滅しました。
  5. ザマの戦いで完膚なきまでに包囲殲滅されました
戦歴的にはこんな感じの人。
アレキサンダー大王やピュロスの騎兵を活かした戦術を研究して自分の物にしたよ。
アレキサンダーの弟子と言っても良いんだろうけど、彼の悲劇は優秀な弟子が敵にいたって事だよ!!
会戦以外でもかなり凄いよ!


「どんな困難でもハンニバルならやり通す」とか言われちゃったりするよ。
一緒に戦っていた兵士たちもストライキを起こす事もなく従ってたよ。
むしろ、寝てるハンニバルの傍を通るときは少しの音も立てない様に剣の柄を抑えてたらしいよ。

(この辺の描写が本当に好きです)

でも、個人的なエピソードが余り残ってないらしいよ。
孤高とかって言葉がしっくり来そうな気もするよ!!



 で、そのハニ何とかさん結局どうなったの?
 母国のカルタゴを改革しようとしたけど、途中でローマに睨まれてシリアに逃げたよ。
 でも、結局ビティニアって小国でローマ兵に捕まるよりは、と自殺してしまいました。


 なんで、こんなタワケタ文体で書こうと思ったの? 
え、ハンニバルって何?」と返して来た人がいたからだよ!


 このブログではアホな事を書き方をしています。
 しかし、「ローマ人の物語」はシリーズ通して面白く読めます。
 厳密には歴史ではないのでしょうが。
 まぁ、エンタメエンタメ。

 スキピオとかファビウスとかハンニバルのお父さんとか色々ネタがあります。
 少しでも興味を持たれたら、本を読むかググるかしてみると楽しいかもしれません。

2009年9月1日火曜日

「忘れました」は有効。ただし新学期の初日に限る(シルバーレイン)

 夏休みは楽しかった。しかし、いつまでも続く訳ではない。
道鉦もまた夏休みを謳歌した一人だった。


「みなさん、始業式お疲れさまでした。では、宿題を集めます」
「先生!」
「どうしました、玖世君?」
「たいへん申し訳ありません!!」
「いきなり謝られてもですね・・・」
「宿題を忘れて来てしまいました」
「なるほど、それは困りましたね」
「ですから、明日必ず持って来ます」
「いえ、放課後でも構いませんよ。持って来て下さいね?」
「有り難うございました。明日持って参ります」
「玖世君、相変わらず人の話を聞かないねぇ」
「はい、有り難うございます」
「そういう人を食った所も相変わらずだねぇ」
「はい、明日持って参ります」
「まぁ良いけどね。忘れちゃ駄目だからね?」
「はい!!」
「返事だけは良いんですよねぇ」



危機は脱した。しかし、彼の誤算は確実に積み重なっていたのである。
「やってもやっても終わりが見えない。やれやれ」
中学一年生の問題など、玖世天にとって楽な代物だ。しかし、敵は確実にその戦力で彼を押しつぶそうとしていたのだ。
果たして、何人の猛者がこの宿題の圧倒的な物量に押し物されて行った事だろうか?
この事実を道鉦が知るのはもう少し先の出来事である。

2009年8月31日月曜日

里帰りにご挨拶の話(シルバーレイン)

「久しぶりだねぇ、クゼ」
 このドイツ人はいつも突然現れる。
「あぁ、久しぶりだな・・・えーと」
 しかし、名前は覚えていなかった。
「べつにー無理して呼んでいただかなくても結構ですがー。ちょっとー人としてーいかがなーものかとー」
「変な喋り方を止めろ」
「スミマセンねぇ。日本語慣れてないもので」
「で、何の用だ?」
「ちょっとクニへ帰る事になりまして。そのご挨拶ってやつだね」
「解雇か。不況の中かわいそうに。向こうでも頑張れよ。ではな」
「待って待って。単に本社での会議に出るだけだから。コネで入社してるから、ありえないから。俺のオヤジが社長だから」
「それなら、さっさと行って帰ってくれば問題ないだろう。いまは急ぎで用意してもらう物もないしな」
「ショウバイニンとしては優良顧客の繋ぎ止めを一応しておかないとねー。弟にもキツく言われているし」
「あれか。確かにお前と違って優秀だな」
「そうそう、優秀なんだよー。唯一の欠点は俺みたいに出来すぎた兄がいることかなぁ」
「・・・あぁ、そうだな。お前の弟も苦労してるみたいだな」
「ま、冗談はこれくらいにしておいて。では、行ってきます」
「ではな」



「お土産期待しといてね」
「さっさと行けよ」

2009年8月25日火曜日

アマゾンよ、「Snow Leopard」の貯蔵は充分か?

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 アマゾンさんですし、大丈夫なんでしょうけどね。在庫切れを経験したことは幸いにして、私は無いですし。
 Macの新OS、雪豹さんの予約が開始されました。
 お値段も手頃な感じで、3300円也。楽しみです。
 私? Appleストアでの予約は余裕で済ませています。
 WWDC(Appleが色々語たるイベント。ジャパネットの凄く恰好良いバージョン)で値段が発表されたのも見てましたし。遅くまで起きてましたとも。
 昨日の夜の段階で、Appleストアのサイトが改装中になったのは嬉しかったですねー。
 ニワカMacユーザーなので、お世辞にも機能を理解しきっているとは言えませんので・・・まぁ、取説やらネット参照しながらいじくり倒してみようと思います。
 新しい物を楽しく待てるのって、我ながら安上がりな贅沢だと思います。

2009年8月24日月曜日

北方三国志を読んでます

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 何度も繰り返し読んだシリーズです。
 もう凄くハードボイルド
 知り合いに勧めてみたのですが、やれ「登場人物が多すぎる」だの「男臭すぎる」だの言われました。
 それでも、私はこの三国志が大好きです。


 確かに、登場人物は多い!
 魏・呉・蜀と三つ国が登場する上に、その三国体制が成立する前にも大量の英雄が出ては消えて行きます。
 ほんと、多いです。ただ、基本になるのはやっぱり曹操と劉備の二人。
 その周囲の人物と役割を抑えておけば読めるはず。
 男臭いのは・・・まぁ、しょうがない。作者からして男の世界の住人だし。
 ヘミングウェイを翻訳サイトに入れたら作者の北方氏と出てくるらしいし。


「誇りとは?」「敗れざること」
 まず、呂布と赤兎馬に燃えます。
 言ってしまえば人と馬なんですけど、恰好良い。
 これを読むまでは呂布って単なる悪役ってイメージでした。滅法強いけど、それだけ。
 ところが、この呂布に「マザコン」という解釈を当てはめる事でかなーり魅力溢れる男が出来上がるんですよ。
 騙されたと思って読んでみて。多分、三国志を知っている人ほど北方さんの呂布には魅力を感じるはず。
 ほんと、赤兎馬の誇り高さはどこから来たんでしょうかねぇ。

「どこかで屈折した」
 次は孔明。
 罠を仕掛けたり「はわわ、敵が来ちゃいました」で有名な人です。
 天才軍師も北方さんの人物造形で、登場当初は悩む人間になってます。
 学識では誰に劣るワケでもない。
 生まれてくるのが遅かった。自分はこのまま朽ち果てて行くだけなのか?
 隠棲している土地で農業をしているんですが、この際の鬱屈具合がたまりません。
 三顧の礼を通して、自分の力を発揮することを決意するシーンは個人的に大好きです。
 三回目に訪れる劉備も好きです。
 ここまで誰かに必要とされたいものです。

「殿、と呼べ。おまえだけは、そう呼べ。そして、私だけが、おまえを虎痴と呼ぶ」
「はい」
 もうね、これですよ。これ。
 男臭いの良いじゃないか!
 許褚が凄く良いんすよ。言葉少な。でも、危地に際しては冷静に主君を守る。
 役職とかどーでも良いんです。男であるならば、自分が自分であるだけで認められないとね!!
 許褚は許褚なんですよ。
 他人は全て敵か臣下と割り切る曹操が、この対応ですよ。何というツンデレ。
 蒼天航路の許褚も好きですね。天真爛漫だけど真っ直ぐな目で大事なことは見抜いている所とか。
 北方さんの許褚は男。いや、


 メインと言いながら、劉備にはほとんど触れていません。
 まぁ、曹操もそうなんですが・・・。
 劉備については北方さんも特に凝ってますので、ぜひ読んで確かめてみて下さい。
 張飛が良い役回りしてます。ますます好きになりましたね。
 単なる無邪気な暴れん坊ではありませんよ。

2009年8月23日日曜日

「写真」

 道鉦は片付けの手を止めた。何となく自分の部屋を整理してみたが、意外と広かった事に気づく。
 荷物のほとんど(部屋を圧迫していた原因)は漫画やらラノベなので、時間は掛からなかった。
「これまた懐かしい物が・・・どこかに行っちゃったと思ってたのに」
 鎌倉に出たばかりの頃に撮った写真である。背景にはもう見慣れた大仏。
 写った兄の表情は今よりも堅い。自分も同じだった。互いの距離も測りがたく、妙な間が見て取れる。
 最初に出来た放っておけない友人も写っている。敬愛する義姉(もっとも、当時はそう呼べていなかったが)は変わらず凛々しい。現在の大家も笑顔を浮かべている。他にも数人。
 多くの友人を得た物だ、と年齢不相応な感想を抱き思わず苦笑した。
「ま、人には恵まれてますよねぇ」
 大事な写真をどうするか、と思案に耽ったがすぐに思いつく。
 簡単だ。飾れば良い。
 兄は嫌がるだろうが、それもまた面白いだろう。


 夏休みも残す所あとわずかだ。
 兄とまた泳ぎに行っても良いし、愛の巣にお邪魔しても良い。友人達と買い物に行くのも良いだろう。
 まぁ、二学期が始まればどうせ皆には会えるのだろうが。
 ここで道鉦は気づく。
 出来れば気づきたくなかったが、目を逸らしていい問題でもない。
 深呼吸を三つ。
 兄に電話を掛けた。義姉上もいらっしゃれば良いのだが。
 繋がる。
「兄上、良いですか。落ち着いて聞いて下さい。そして、ぼくを助けて下さい」
「どうした?」
「いえ、実は・・・」
「早く言えよ」






 玖世道鉦は一切の宿題を行っていなかった。九月まで一週間を残すだけ。
 まだ、暑いが既に暦の上では秋である。