その日は友達と本屋さんを巡ったんです。
知っている所は全部まわって、もう解散しようかという流れでした。すると、一人が妙なお店を見つけたんです。
置いてあるのは古いハードカバーの本ばかりで、中は雑然としていました。
変な臭いがするんですよ。確かに古本には独特の臭いがあります。それとも違った、腐敗臭とでも言う様な・・・。
せっかく入ったんだし、と商品を見て回っていたんです。
すると突然、背中がゾワゾワっと妙な感じがしました。ぼくだけじゃなくて、全員です。
慌てて出ましたね。もう、後ろを振り返る事なく。
そのまま解散しました。
部屋に帰ると一緒にいた人からメールが届いてました。視線を感じるらしいんです。それも複数。
別の人からも同じ様なメールが来ました。まぁ、取り立てて何かあった訳でもなし。
ぼくも深刻には心配せずに、食事を済ませてお風呂に入りました。
すると、感じるんですよ。妙な視線を。
もちろん、誰もいません。
気持ち悪いなぁ、と思いながらその日は寝ました。
「以上です」
「は?」
「ですから、以上です。翌日は普通にまた放課後遊びました」
「いや、この流れなら何かあるだろ。イベント的なことが」
「ないですよ。だって単に知らない本屋さんへ行っただけですし」
「でもなぁ」
「そんな事言うなら、兄上だって何かお話はないんですか?」
「俺は・・・そうだなぁ。盆過ぎに刺身を乗せて茶漬けにしたろ?」
「ありましたねぇ。珍しくこのお部屋で食事を振る舞ってくれたんですよねー」
「あれな、かなり古い刺身が残ってたやつなんだ」
「うわ。どのくらいのですか?」
「かなり危ない感じ」
「またまた。同居人さんがきっちり管理してるでしょ、そういうのは」
「いやぁ、盆は忙しかったみたいでな。俺だけだった」
「へぇー。もちろん同居人さんにも振る舞ったんですよね?」
「あんな危ないもの食べさせられるわけないだろうが!!」
「切れたいのはこっちですよ!こわっ!何が怖いって平然と弟に振る舞うその神経が怖いですよ!!」
「一人じゃ食べきれなかったんだ」
「そう言う問題じゃないですよ!」
「平気だったろ?」
「結果論ですよ!!」