2009年8月24日月曜日

北方三国志を読んでます

三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志 (1の巻) (ハルキ文庫―時代小説文庫)

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 何度も繰り返し読んだシリーズです。
 もう凄くハードボイルド
 知り合いに勧めてみたのですが、やれ「登場人物が多すぎる」だの「男臭すぎる」だの言われました。
 それでも、私はこの三国志が大好きです。


 確かに、登場人物は多い!
 魏・呉・蜀と三つ国が登場する上に、その三国体制が成立する前にも大量の英雄が出ては消えて行きます。
 ほんと、多いです。ただ、基本になるのはやっぱり曹操と劉備の二人。
 その周囲の人物と役割を抑えておけば読めるはず。
 男臭いのは・・・まぁ、しょうがない。作者からして男の世界の住人だし。
 ヘミングウェイを翻訳サイトに入れたら作者の北方氏と出てくるらしいし。


「誇りとは?」「敗れざること」
 まず、呂布と赤兎馬に燃えます。
 言ってしまえば人と馬なんですけど、恰好良い。
 これを読むまでは呂布って単なる悪役ってイメージでした。滅法強いけど、それだけ。
 ところが、この呂布に「マザコン」という解釈を当てはめる事でかなーり魅力溢れる男が出来上がるんですよ。
 騙されたと思って読んでみて。多分、三国志を知っている人ほど北方さんの呂布には魅力を感じるはず。
 ほんと、赤兎馬の誇り高さはどこから来たんでしょうかねぇ。

「どこかで屈折した」
 次は孔明。
 罠を仕掛けたり「はわわ、敵が来ちゃいました」で有名な人です。
 天才軍師も北方さんの人物造形で、登場当初は悩む人間になってます。
 学識では誰に劣るワケでもない。
 生まれてくるのが遅かった。自分はこのまま朽ち果てて行くだけなのか?
 隠棲している土地で農業をしているんですが、この際の鬱屈具合がたまりません。
 三顧の礼を通して、自分の力を発揮することを決意するシーンは個人的に大好きです。
 三回目に訪れる劉備も好きです。
 ここまで誰かに必要とされたいものです。

「殿、と呼べ。おまえだけは、そう呼べ。そして、私だけが、おまえを虎痴と呼ぶ」
「はい」
 もうね、これですよ。これ。
 男臭いの良いじゃないか!
 許褚が凄く良いんすよ。言葉少な。でも、危地に際しては冷静に主君を守る。
 役職とかどーでも良いんです。男であるならば、自分が自分であるだけで認められないとね!!
 許褚は許褚なんですよ。
 他人は全て敵か臣下と割り切る曹操が、この対応ですよ。何というツンデレ。
 蒼天航路の許褚も好きですね。天真爛漫だけど真っ直ぐな目で大事なことは見抜いている所とか。
 北方さんの許褚は男。いや、


 メインと言いながら、劉備にはほとんど触れていません。
 まぁ、曹操もそうなんですが・・・。
 劉備については北方さんも特に凝ってますので、ぜひ読んで確かめてみて下さい。
 張飛が良い役回りしてます。ますます好きになりましたね。
 単なる無邪気な暴れん坊ではありませんよ。